「福田−安保理論」をベースにした、自律神経と免疫に関する話を集めてみました

虫垂炎とリンパ球

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虫垂炎とリンパ球

気圧と温度により症状が変わる

「福田−安保理論」のスタートとなったのが、虫垂炎でした。福田稔先生が、好きなゴルフに行きたいのに、なぜか冬の晴れた日に、虫垂炎の緊急手術が入って、病院から呼び出されることが続きました。なぜ、冬の晴れた日に、緊急手術が必要な壊疽性の虫垂炎が起こりやすいのか、この謎を追求する中で「福田−安保理論」は生まれたのです。

虫垂炎には、カタル性(軽症)、蜂窩織炎性(中程度)、壊疽性(重症)の3つがあります。同じように「虫垂炎」といっても、3つの病気があるといってもいいほどです。

カタル性の場合は、手術をしなくても、抗生物質の投与だけですむケースがほとんどです。蜂窩織炎性は、虫垂がうっ血を起こして、パンパンに腫れた状態になります。多くの場合、手術の必要があります。壊疽性は、虚血の状態であり、緊急手術をしなければなりません。ときには死に至るケースもあります。

3つの虫垂炎が、どのような場合に多く起きているかを、福田稔先生が調べました。毎日、温度と気圧を調べてみたのです。すると、虫垂炎の程度は、気圧と温度が大きくかかわっていることがわかりました。

     気圧  温度 
 壊疽性(重症)  高い  低い 
 蜂窩織炎性(中程度)  低い  高い 
 カタル性(軽症)  壊疽性と蜂窩織炎性の間  壊疽性と蜂窩織炎性の間 

気圧が高く、気温が低いのは、冬の晴れた日の気象状況に当てはまります。こうして、壊疽性の虫垂炎が起こりやすいのは、気圧が高く、気温が低い気象条件であることがわかりました。

気圧が高く温度が低い場合でも、すべての虫垂炎が壊疽性になるわけではありません。壊疽性の割合が多くなるということです。同様に、気圧が低く温度が高い場合でも、すべての虫垂炎が蜂窩織炎性になるわけではありません。蜂窩織炎性の割合が多くなるということです。

自律神経のバランスで虫垂炎も変わってくる

気圧と温度は、自律神経に大きくかかわってきます。

   自律神経      気圧      温度   
   交感神経優位      高い      低い   
   副交感神経優位      低い      高い   

気圧が高く温度が低い状態では、自律神経のバランスが交感神経優位になります。交感神経優位になると、交感神経の末端から、アドレナリンが分泌されます。すると、アドレナリンレセプターを持つ、顆粒球が増えてきます。体内での顆粒球の寿命は、1〜2日です。顆粒球が死ぬときに、大量の活性酸素を放出します。この放出された活性酸素が、組織破壊を起こします。これが虫垂で起こると、壊疽性の虫垂炎となるわけです。

気圧が低く温度が高い状態は、副交感神経優位であり、蜂窩織炎性虫垂炎が起こりやすい状態です。副交感神経優位の状態では、血管が拡張し、流れが悪くなるという血流障害が起こります。そのため、うっ血した虫垂がパンパンに腫れた状態になります。

つまり、自律神経のバランスによって、同じ病気でも程度が変わってくるわけです。また、同じく原因は血流障害であるといえますが、血管が収縮した虚血状態で起きている血流障害なのか、血管が拡張したうっ血状態で起きている血流障害なのかによって、程度も対処法(治療や生活習慣の変え方)も違ってきます。
 
ガンや他の病気にも、同じことがいえるのではないでしょうか。同じ病名でも、自律神経のバランスがどうなっているかによって、治療や生活指導も変わってくるのが当然だと思います。



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