「福田−安保理論」をベースにした、自律神経と免疫に関する話を集めてみました

ガンの自然退縮

文字サイズ:

ガンの自然退縮

ガンは無限に増殖するのか?

ドイツ人医師のルドルフ・ウィルヒョー(1821−1902年)は、「全ての細胞は他の細胞に由来する」とし、「細胞の増殖法は、細胞分裂以外には存在しない」と唱えました。

ウィルヒョーのガンの定義に従えば、「ガンは、細胞の突然変異によって生じ、宿主(患者)を死にいたらしめるまで、無限に増殖を続ける」ということになります。この考え方がいまも医学界では続いており、ガンは無限に増殖すると医療関係者も患者さんも信じています。

しかし、新潟大学大学院の安保徹名誉教授は以下のように述べています。
「人間の体には、毎日新たなガン細胞が生まれています。ところが、免疫細胞によってガン細胞が攻撃されるので、免疫が正常に働いていれば、ガン細胞が検査でわかるくらいの大きさにはなかなかなりません。また、仮にガン細胞が検査でわかるくらいの大きさになっても、日常生活に不都合はほとんどないし、免疫を高めていけばガン細胞は進行が止まったり小さくなっていったりします」

ガン細胞を攻撃する免疫の主役であるNK細胞(ナチュラルキラー細胞)は、1970年代初めまで、発見されていませんでした。NK細胞と同じように、ガン細胞を攻撃するキラーT細胞の存在も、ウィルヒョーの時代には、発見されていませんでした。

「だれにでも毎日ガン細胞ができ、また免疫の働きによって毎日ガン細胞が殺されている。免疫の監視の目をくぐり抜けてガン細胞が大きくなって、検査で発見された場合に『ガン』と診断されるが、無限に増殖を繰り返していくわけではない。免疫の働きが低下したままだと増殖するが、免疫の働きを高めていけば進行が止まったり縮小したりしていく」というのが、免疫の働きを考えたガンに対する考え方ではないでしょうか。

小児ガンの一種では自然退縮例が続出

神経芽細胞腫(しんけいがさいぼうしゅ)は、おなかや胸などの神経節にできる小児ガンの一種です。現在は、神経芽腫と呼ばれています。小児ガンでは、白血病、脳腫瘍に次ぐ患者数です。5000〜7000人に1人の割合で症状が出るといわれています。

乳幼児に多く発見されるため、1985年から全国規模で、生後6カ月の乳児を対象に、尿の中の物質を調べる方法で検診を始めました。

この検診を実施したことで、1歳未満の神経芽腫が多数見つかるようになりましたが、これらの患者も治療によってほとんどは完治していました。

検診がない時代に症状をだして発見されていた数と、新たに検診で発見されるようになった数がほぼ同じなので、発症して見つかる神経芽腫はゼロ近くになるはずでした。

ところが実際には、1歳以降に発症してくる数はいっこうに減りませんでした。それに、検診で発見されたものが加わり、神経芽腫の全国総数は倍増してしまったのです。

検診で発見した神経芽腫を手術することに疑問をもった、日本のある研究グループが、発見しても手術せず、様子をみることを始めました。4~73カ月、26人の患者さんの様子をみています。

その結果、神経芽腫は「ほうっておけば必ず進行して命を奪う病気というわけではないらしい」「検診で見つかるものの多くは、もともと悪性のものではなく、知らないうちに自然に治るものさえ少なくない。これをわざわざ治療しているに過ぎないのではないか」という疑念が生じたのです。

アメリカとドイツで大規模な科学的調査が実施され、やはり検診では本当に悪性の神経芽腫を早期に発見することができないとの結論が出ました。この検診は世界に先駆けて日本で開始された経緯があり、継続すべきかどうか国内でも真剣に議論されました。

実際、1歳未満で見つかる神経芽腫は、たとえ離れた臓器に転移をしていても、自然に治ってしまう場合があります。これはガンという病気の常識を大きく覆すものです。

厚生労働省の検討会は、2003年7月30日に、生後6カ月の全乳児を対象に実施していた神経芽腫の検診について、「死亡率を下げる効果が不明確」として中止を求める報告書をまとめました。

その結果、2004年に検診は中止されています。また、神経芽腫が見つかっても、手術をせずに慎重に経過を観察するケースが増えました。

自己治癒力が高まれば「自然退縮」もある

九州大学教授の故池見酉次郎先生と中川俊二先生は、ガンの自然退縮例を研究しました。池見先生と中川先生が集めた、ガンの自然退縮は69例になるそうです。ガンが自然退縮するときに、免疫力が高いことは共通点だそうです。また、アレルギー反応とか、あるいはガンの周りで炎症が起きているときに、自然退縮が始まっていたといいます。

この池見先生と中川先生の研究例だけでなく、ガンの患者会などには、自然退宿された方がいらっしゃると思います。

「自然退縮」というと、何も生活を変えないでほったらかしていたら、いつの間にか消失したり縮小したり進行が止まったりしたと思われるかもしれません。

しかし、自然退宿された方は、生活を変えているのです。考え方を変えたり、食事を変えたり、運動を始めたり、体を温める努力をしたり、体内に蓄積した化学物質などの毒を出したり、代替医療を受けたりするなどして、自分自身が努力をされているのです。

また、患者さんだけでなく、代替医療に取り組む医師や、施術を行う治療家も、必死に努力をしています。それらの、「何かを変えた」ことによって免疫が正常に働くようになり、自然退縮が起こっています。

患者さん自身がなんらかの方法で、「自己治癒力」(「免疫力」といっても同じですが)を高めたときに、自然退縮が起きる場合があるといってよいでしょう。

ただし、高まった自己治癒力も、油断すると下がってきます。そうなると、いったんは退縮して検査ではみつからなくなっていたガンや新たなガンが、検査でわかる大きさになる場合があります。常に、本来あるべきレベルの自己治癒力を保っておくことが大切です。

現代医療の医師は、「ガンの自然退縮はありえない」というのが常識です。しかし、3大療法以外の治療を選択した患者さんを診る機会は、現代医療の医師にはほとんどありません。あるとすれば、3大療法は受けずに検査のためだけに来る患者さんと、低下した免疫を自分で上げることができなくなって3大療法を受けることになった患者さんです。

現代医療以外の方法で免疫力を高めてうまくいっている患者さんが、わざわざ現代医療の治療を受けに来るはずはありません。うまくいかなかった患者さんが来るので、「自然退縮はありえない。3大療法以外でよくなるはずはない」ということになります。「いずみの会」や「ガンの患者学研究所」以外でも、患者会には自然退縮した患者さんがいます。

3大療法のみで治療する医師の話を聞くよりは、自然退縮した患者さん(あるいは「元患者さん」)の話を聞いたほうが参考になる場合が多いのではないでしょうか。



a:3695 t:1 y:4

powered by QHM 6.0.4 haik
based on PukiWiki 1.4.7 License is GPL. QHM

最新の更新 RSS  Valid XHTML 1.0 Transitional