「福田−安保理論」をベースにした、自律神経と免疫に関する話を集めてみました

アトピー性皮膚炎とステロイド皮膚炎

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アトピー性皮膚炎とステロイド皮膚炎

副交感神経優位のアトピー性皮膚炎

ひとくちに、アトピー性皮膚炎といっても、白血球中のリンパ球の比率と数によって、治りやすさが違ってきます。

理想的な白血球数は、1立方ミリメートル中に5000〜7000個です。理想的なリンパ球の比率は35〜41%になります。

一般に、アトピー性皮膚炎を発症した段階では、副交感神経優位でリンパ球の比率が41%を上回っています。この段階で、ステロイドをはじめとする薬を使っていなければ、非常に治りやすいといえます。

皮膚の炎症やかゆみはありますが、我慢して、副交感神経優位の体質を、交感神経優位でも副交感神経優位でもない、理想的なリンパ球の比率に変えていきます。副交感神経優位の人は、適度に交感神経を優位にして、理想的なリンパ球の比率にもっていきます。

交感神経を適度に優位にするには、運動不足にならない、食べ過ぎない、甘いものや炭酸飲料を避ける、適度に日光に当たる、といった日常生活での注意が必要です。

息が切れないような適度な運動は、自律神経バランスでいえば、副交感神経を優位にします。息が切れるような運動は、交感神経を優位にします。軽いウォーキングは副交感神経優位の状態になりますが、スピードを上げたランニングは交感神経優位の状態になります。

飢餓は交感神経優位の状態をつくります。ダイエットをすると、イライラしたりするのも、交感神経優位になっているからです。反対に、食事は副交感神経優位の状態をつくります。副交感神経を優位にして、食べ物を消化吸収するために、消化管の働きをよくする必要があるためです。

食べ過ぎないことは、自律神経のバランスを過度な副交感神経優位にしないだけではありません。食べ物を消化吸収するには、消化器に血液が集中します。そのため、消化吸収のために多量の血液が消化器に集中すると、手足などの抹消の血流が減り、手足の冷えの原因となります。

甘いものや、炭酸飲料は、副交感神経を優位にします。イライラしているときに、甘いものを食べたくなるという人は、よくいます。また、交通量の多い地域(幹線道路沿い)に、アトピー性皮膚炎やぜんそくの子どもが多いのも、排気ガスに含まれる炭酸ガス(二酸化炭素)を吸い続けているからです。引っ越しをしたら、アトピー性皮膚炎やぜんそくがよくなったという話はよく聞きます。「転地療養」になったということです。

薬を使っていない段階では、たとえば乳幼児なら、お母さんが毎日乾布摩擦をしてやるだけで、よくなっていきます。日光に当たるのも、皮膚への刺激ですが、乾布摩擦も皮膚への刺激になります。軽くなでるだけでは副交感神経優位の刺激になりますが、適度な力で刺激を行えば交感神経刺激となります。

交感神経優位のステロイド皮膚炎

ステロイドを使い続けていると、交感神経優位になっていきます。分解できないステロイドが体内で酸化し、酸化コレステロールとなっていきます。酸化コレステロールは、交感神経緊張状態をつくります。

ステロイドやプロトピックは、強い免疫抑制作用をもっています。免疫を抑制するため、皮膚からの化学物質の排出としての肌の炎症や、ヒスタミンによるかゆみも止まります。

しかし、ステロイドやプロトピックは、やめるとリバウンドが起こります。使い続けるしかありません。使い続ければ続けるほど、免疫の抑制が進み、自律神経バランスが交感神経優位になってきます。リンパ球の比率が30%未満、ときには10%台になってきます。

肌も、薄くなってきたり、黒くなってきたりする、いわゆるステロイド皮膚炎になっていきます。低体温となり、汗をかきにくくなります。夏でも、冷えを感じるようになります。ステロイドを塗り続けた皮膚は、ステロイドを塗っていない部位が汗をかいても、そこだけは汗をかかないといいます。

このステロイド皮膚炎の段階になると、治りにくくなります。本来は副交感神経優位の体質が、ステロイドやプロトピックによって免疫が抑制され、さらに酸化コレステロールのために交感神経優位の体質になってしまったのです。

ステロイド皮膚炎の患者さんに共通するのは、全身の冷えで、とくに足が強く冷えています。夏でも足の冷えを感じる方が、非常に多いという特徴があります。

酸化コレステロール排出のためにリバウンドが起こる

治療としては、まず免疫を抑制するステロイドやプロトピックをやめ、免疫に正常な働きを取り戻させなければなりません。ステロイドやプロトピックをやめると、ほとんどの患者さんにリバウンドが現れます。つらいリバウンドになりますが、体内に蓄積して酸化したステロイド(酸化コレステロール)や化学物質を排出するしかありません。

自律神経免疫療法で、副交感神経優位の本来の体質に戻し、酸化コレステロールや化学物質の排出を促します。自律神経免疫療法以外にも、鍼、灸、漢方薬や漢方の入浴剤、交流磁気治療、食事の改善、運動など、免疫を高めながらも、リバウンドの激しさを軽減するものを利用します。

何度かリバウンドを経ながら、本来の体質である副交感神経優位の状態にもっていきます。その後、アレルギー症状を起こしにくいように、副交感神経が優位過ぎる体質を、リンパ球の比率が35〜41%の理想的な体質に近づけていくわけです。

白血球数、リンパ球の比率ともに理想値に近づき、体温が理想的な範囲(36.2〜36.8℃)になり、足の冷えを感じなくなれば、治癒に近づきやすくなります。

また、好酸球の数値も、指標のひとつになります。通常は、3%くらいが平均ですが、アレルギー疾患の患者さんは、10%、ときには20%を超える場合もあります。好酸球の数値は、炎症が悪化しているときに高くなりやすく、症状が落ち着いていると低くなりやすいのです。

ステロイド皮膚炎になると、「薬による交感神経優位の状態→本来の副交感神経優位の状態→理想的な自律神経バランスの状態」という段階が必要です。

体内に蓄積した、酸化したステロイドやプロトピックなどの排出を促し、抑制された免疫の働きを正常にすることが必要なぶん、薬を使っていないアトピー性皮膚炎よりも治癒に時間がかかるし、つらいリバウンドも起きることになります。

酸化コレステロールは、交感神経緊張状態をつくります。不安感、絶望感、うつ状態などの精神的な破綻を引き起こします。また、血圧上昇、皮膚炎の悪化、肝障害、腎障害、白内障、網膜剥離、ついには多臓器不全も引き起こす可能性があります。

リバウンドが起きると、膿とともに酸化コレステロールが体外に排出されていきます。ステロイドの使用期間が長いほど、リバウンドも強く生じますし、離脱までの期間も長くかかります。



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