「福田−安保理論」をベースにした、自律神経と免疫に関する話を集めてみました

ふくらはぎマッサージ

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ふくらはぎマッサージ

ふくらはぎは血液循環の要

人間が病気になるのは、血液循環が停滞し、組織の活力が失われたときです。血液が全身を円滑に循環できる体づくりをしていくことは、健康を守る最重要の課題でしょう。

そこで注目したいのが、心臓から最も遠くに位置する筋肉器官=「ふくらはぎ」の働きです。

「ふくらはぎは足の血液を押し上げる第2の心臓として働きながら、心臓の働きをコントロールしている高度な器官。人間は健康なふくらはぎなくして、血液循環を正常に保つことはできないのです」

医学界でいち早く血液循環とふくらはぎの関連を見出し、マッサージを中心としたふくらはぎ治療で数多くの患者さんを救ってこられた故・石川洋一医師はこう話し、その理由を次のように解説されています。

心臓から動脈に押し出された血液は、毛細血管内で酸素と二酸化炭素、栄養と老廃物を交換したあと、静脈に流れて心臓に戻っていきます。

この循環系で、静脈血に対してポンプの役目を果たしているのが筋肉です。周囲の筋肉が収縮し、血管に圧力をかけていくことで、静脈血は心臓へと押し流されていくのです。

ただし、人体も重力を受けています。心臓の下部に流れた血液は、その重力に逆らい、上っていかなければなりません。もちろん、心臓から遠くに流れた血液ほど、重力は大きくかかってくるわけです。

そこで、直立二足歩行を始めた人類が重力に抵抗し、血液循環を成立させるための武器として手に入れたのが、ふくらはぎです。すなわち、足先に流れた血液を、ふくらはぎの強靭な筋肉群が力強く押し上げる。その勢いを受けて静脈全体の流れが活性化し、血液は滞りなく心臓に戻される仕組みになっているのです。

しかし、ふくらはぎの筋肉は、その重責ゆえに疲弊もしやすい点に問題があります。筋肉は疲れがたまると硬くなり、弾力性も低下します。つまり、静脈へのポンプ作用を十分に発揮できなくなって、足に血液が停滞しやすくなるのです。

こうして心臓に戻る血液の絶対量が減少すると、心臓は自らの収縮力を強めて、その少ない血液を全身に送らざるを得ません。負担が増した心臓はいずれ疲弊し、動脈血の流れも低下します。組織は酸素、栄養不足に陥り、正常な機能を発揮できなくなっていくわけです。

この悪循環を断ち切る最善の策が、血液循環の要となる、ふくらはぎの機能を回復させていくことです。

大切なのは日々の手当て

石川医師いわく、心身ともに健康な人のふくらはぎは、つきたてのお餅のようにやわらかく、弾力があって温かい。これに対し、パンパンに硬い、奥に芯のようなしこりがある、やわらかすぎて弾力がない、冷たい、熱いなどの異常を呈しているのが、病気や体調不良を訴える人のふくらはぎ。大切なのは、この不健康なふくらはぎを、健康な人のふくらはぎに近づけていくことです。

そして、「それには日々の手当てがなにより重要」と、晩年の石川医師が精力的に指導に取り組んだのが、以下にご紹介する「ふくらはぎマッサージ」です。

家庭療法として考案されたこのマッサージには、次の3つのポイントがあります。

1 ふくらはぎを内側(足の親指側)、真ん中(背側)、外側(小指側)の3つの部位に分けて刺激する
2 刺激の強さは「痛いけれども気持ちがいい」を目安とする
3 腹式呼吸に合わせ、息を吐きながらふくらはぎを押し、息を吸いながら指の力を抜く

以上を踏まえ、下の図の手順に沿って行うことで、誰でも安全に効果を引き出すことができるのです。

筋肉疲労は日々蓄積されていくことを忘れずに、毎日1〜2回、入浴後や夜寝る前、朝の起床時などの習慣としてくり返していきましょう。

ただし、「足の筋肉、関節、血管が炎症を起こし、腫れや痛みが強いとき、高熱があるとき、足を骨折して1年以内と術後2〜3週間以内は血流を操作すべきではなく、マッサージも控えるように」と石川医師。

一方、足の炎症は慢性化した段階で始めると治りが早く、アトピーなどによる湿疹も、「ジクジクしている場合のみその部分を避けて刺激すればOK」とのこと。また、長く寝たきり状態にあった人は、まずは足首からひざに向かって軽くさすることから始め、筋肉の回復状態を見ながら徐々に本格的なマッサージに移行していきます。

ふくらはぎマッサージのやり方

ふくらはぎマッサージ

1 ストレッチ(10回)
ひざを伸ばして座り、おなかをへこませてゆっくり息を吐きながらつま先を床に向かって倒し、息を吸いながらつま先を起こす
2 内側の筋肉を刺激(3セット)
片ひざを曲げ、ふくらはぎの内側が上を向くよう手前に引き寄せる。内くるぶしから骨の際沿いの筋肉上を、重ねた両手の親指を少しずつ移動させながら、ひざ下に向かって、ゆっくり体重をかけるように押す
3 真ん中の筋肉を刺激(3セット)
2の要領で、ふくらはぎの中心線上をアキレス腱の上からひざ下に向かって押す
4 外側の筋肉を刺激(3セット)
ひざを内側に傾け、2の要領で骨の際沿いの筋肉を、外くるぶしからひざ下に向かって押す
5 アキレス腱をもむ
反対側の手でアキレス腱をつまみ、ふくらはぎの3分のくらいまでの範囲をやわらかくなるまでもむ
6 ストレッチ(左右10回)
2〜5を反対の足にも行ったら、壁に両手をついて立ち、片足を引いてふくらはぎとアキレスを伸ばす

(中町 ゆかり)



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